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Kodak Black / Painting Pictures

この数年、評論家・ライターの人達が気になる存在としてツイートしてるのを多く見かけ、その名前自体が写真用品のメーカーと同じというキャッチーさ、そこに顔面のクロスの刺青が合わさり忘れられないキャラクターになっておりましたが、さらにXXL Freshmen 2016に選出され、過去の犯罪の多数発覚により刑務所に出入りしているというニュースが伝えられたりと、米国ラッパー的には100点満点のゴシップにまみれた、もう忘れたくても忘れられない程に話題満載の19歳、Kodak Black(現在獄中)のデビュー作アルバム(ミックステープからだと5作目)が発売に。

前作より更にシリアスめなトラックを減らし、ポップ&メローな曲が増えた印象でして、Lil Yachtyがヒットして以降のトレンドを汲み取った内容になったのかなと。(最近のよく耳にするゆるふわギャングにもその傾向ある気がします。)

Lil WayneやらPusha Tみたいな声質のそれをもっとヨレヨレにした、長く聴いててもあまり疲れないラップと相まって、自分的には凄く好きなアルバムになっております。ゲストにはBun B、ヤンサグ、フューチャー、Jeezyなど地域性が出たゲストで、プロデュースにはMike Will Made It、Metro Boomin、Southsideの売れっ子や、前ミックステープに関わったメンバーも何人か参加。

私の好みとしてましては中盤5~8曲目の流れが気に入っておりまして、Patty Cakeという曲は今年のベストトラックに入るんじゃないかと思うようなキャッチーさで、夏のミックスにも良さそうです。フル試聴も上がっておりましたのでまずは一周どうぞ。



Kodak Black / Painting Pictures

kodakblack_paintingpictures.jpg









Drake / More Life

シングルカットされたりしたものなどは憶えていられるのですが、全体を通してという括りだとすぐに忘れてしまう傾向にあり、ドレイク作品と自分の間にはまあまあの溝みたいなのがずっとある感じでしたが、今回はなんだかいつもと違い憶えていられる内容でした。

どこかのメディアでも語られていた気がするんですが(どこだったか忘れてしまった)、「今回のアルバムに対してプレイリストという見立て(好き放題やる言い訳?)を使用した事で今まであった統一感から脱して、参加アーティスト達に強めにクローズアップされた個性がバラけたアルバムになった」というのと私も同意見で、それが自分が記憶に留めておける内容だったのかなと。

まず、前半の印象を多くを占めるディープハウスよりのトラックが、明らかに今までの流れとは違う方向に舵を切った印象になっており、自分も引っ掛かってしまいました。また、手堅い人気のあるUSのアーティストに混ぜ、トレンドとなっている自国以外の国のアーティスト(UKや南アフリカ)を起用しているところなんかは、一時のJay Zが新しい才能を引っ張って来ていたようなトレンドセッターとしての役割を、近頃はドレイク(とカニエか)が担っているというのが分かり易く現れた部分になっており、新鮮さを他力で手に入れている上手さもあるかと。

自分的には、人から説明を受ける時に必ず出てくる、かなりメソメソしているというドレイクのリリックの世界観を、いまだに直で感じることが出来ていないのが悔やまれるところではありますが(言語の問題なのでこの先も永遠に無いかもだが)、そんな何も分かっていな自分ですらも、少し前まで付き合いが有ったというジェニファー・ロペスの歌いまわしが出て来るところで思わず笑ってしまい、凄い芸風だなと感じた次第です。負のエネルギーを吸い込んでパワーにしてどんどん強化されていくという、このドラゴンボールの敵みたいな吸込系の能力凄いですよね。

それにしてもラップとR&Bの境界線も随分曖昧になってきましたね。メインストリームにあまり入りきれなかった人達にも優しいので楽しめる気がします。色々と面白いレビュー上がってますが、FNMNLさんのところでこのアルバムに関する色々な記事がたくさん上がっていてどれも面白かったです。



Drake / More Life

drake_morelife.jpg





01. ‘Free Smoke’
(Produced by Boi 1da, samples ‘Roll Up’ by Tony Yayo & Danny Brown)
02. ‘No Long Talk’ Feat. Giggs
(Produced by Murda Beatz)
03. ‘Passionfruit’ Feat. Moodyman & Lenny Kravitz
(Produced by Nana Rogues)
04. ‘Jorja’s Interlude’
(Produced by Noah “40” Shebib, samples ‘Doing It Wrong’ by Drake)
05. ‘Get it Together’ Feat. Black Coffee & Jorja Smith
(Produced by Nineteen85 & Noah “40” Shebib)
06. ‘Madiba Riddim’
(Produced by Frank Dukes)
07. ‘Blem’
(Produced by T-Minus)
08. ‘4422’ Feat. Sampha
(Produced by FrancisGotHeat)
09. ‘Gyalchester’
(Produced by iBeatz)
10. ‘Skepta Interlude’
11. ‘Portland’ Feat. Quavo & Travis Scott
(Produced by Murda Beatz)
12. ‘Sacrifices’ Feat. 2 Chainz & Young Thug
(Produced by T-Minus)
13. ‘Nothings Into Something’
(Produced by Wallis Lane)
14. ‘Teenage Fever’
(Produced by Hagler, samples ‘If You Had My Love’ by Jennifer Lopez)
15. ‘KMT’ Feat. Giggs
(Produced by Produced by Ness & Chef Pasquale samples ‘Sonic The Hedgehog – His World-Original’ and ‘Shutdown – Live From London’ by Skepta)
16. ‘Lose You’
(Produced by Noah “40” Shebib)
17. ‘Can’t Have Everything’
(Produced by Jazzfeezy & Steve Samson)
18. ‘Glow’ Feat. Kanye West
(Produced by Noah “40” Shebib & Kanye West, samples ‘Devotion’ by Earth, Wind & Fire)
19. ‘Since Way Back’ Feat. PARTYNEXTDOOR
(Produced by G. Ry & PARTYNEXTDOOR & Noah “40” Shebib, samples “Clipped Wings” by R. Kelly)s
20. ‘Fake Love’
(Produced by Vinylz & Frank Dukes)
21. ‘Ice Melts’ Feat. Young Thug
(Produced by Supah Mario)
22. ‘Do Not Disturb’
(Produced by Boi-1da)









インターネットの恩恵を受けたアーティストKOHHとマネージメントの新たな挑戦(MUSICMAN-NET)

この数年で日本語のラップをたくさん聴かない自分に興味を持たせてくれて、再び聴こうという気持ちにさせてくれたのがKOHHを知った時だったのですが(と5LACKもそうか)、そのプロデュースからマネージメントまで裏方として関わる活動のキーマンとも言うべき存在であります、318さんこと高橋良さん(@riversidemobb)のインタビューがMUSICMAN-NETというサイトに掲載されておりました。(VIA @takeyan_

日本のヒップホップをずっと追っている人たちにとっては、恐らくは当たり前のように知っている人だという認識でしょうが、私にとっては以前ツイッターのTLで、一般の人達の質問に答えているのが初めて見かけた時でして、あまりにも正直できっぱりした対応が面白くてそのQ&Aをとても楽しみにしておりました。その質問を読むと、この人がKOHH作品の制作にあたって大きい部分を担っているのかなぁととても興味をがあったので、こうしてインタビューが読めて少し嬉しいです。

インタビューの内容は、駆け出しから当時の考え方や仲間との活動、KOHHとの出会いと彼との仕事の仕方であったり、全て読むとおおよその関係性などが見えてきて、今までずっと気になっていたことが解消される内容でして、大きくKOHHに影響を与えているのが分かりました。

特に話されている内容の中で、万人受けしないと予想したアルバムに説得力を持たせるという発想のところや、考え方次第ではインターネット時代はある程度のところまでは平等にチャンスがあるという部分は、これから何か(音楽だけでなく)を世の中に出そうとしている表現者には大変重要な考え方ですので、今後参入予定の右も左も分からない若者の皆様も、是非音楽ビジネスの参考に読むとよろしいかと。



インターネットの恩恵を受けたアーティストKOHHとマネージメントの新たな挑戦
前半 / 後半

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最近の周辺の出来事としては、こちらのMixtapeが出たことでしょうか。

Yano - Yanocedez Benz

yano_Yanocedezbenz.jpg













DJ Friedz / Criminal Minded 30th Anniversary Mix

本日3月3日、日本では可愛らしい女の子のお祭りであります雛祭りですが、ヒップホップの男臭い野郎共にとりましては、歴史的名盤でありますBoogie Down ProductionsのCriminal Mindedの30年目のお誕生日でございまして、もうそんなに経ったのかと朝から驚いた次第であります。久しぶりにちゃんとジャケを見ましたが、写真から文字まで特にお金がかかった感じもありませんがめちゃくちゃ格好良いですね。

私の若い頃読んでおりましたヒップホップのディスクガイドでは、最重要盤として扱われることも多かったのですが、既にG-Funkや90’sのジャジーでメローなのを聴いてしまっていた90年代半ば頃(多分96年頃)の自分には、当時の印象はドラムがもの凄いドコドコしたスッカスカの曲に聴こえ、本質がまるで分からずちゃんと理解するまでに随分時間がかかった記憶があります。恐らく心底格好良いと分かったのはそれから数年先だったと。

このアルバムには、ダンスホールレゲエの要素を導入した、歴史的ヒップホップバトル(橋の件)が関連している、ギャングスタラップのプロトタイプになったなど、特別な要素が山盛りでありますが、低音質のドラムマシンで作り出したシンプルで叩きつけるような力強いビートと、後にラップティーチャーになっていくラップ巧者の若者のエネルギーが合わさった初期衝動みたいなものが、英語が分からない私にすらもショックを与えたのかなと思います。(まあ、随分時間はかかりましたが)

ケンカを仕掛けるタイミングの絶妙さ加減や、とても短い期間で録音され鮮度の高い内にデリバリーするという、現在インターネットに主戦場を移した若者のラップ・ミュージックにも通じる部分があり、どれだけ経ってもヒップホップの本質は変わらないなと。

とまあ、アルバム自体がクラシック過ぎて長くなってしまいましたが、その歴史的なアルバムをDJ Friedz さんが30周年記念でミックスしたものがありましたので。

初めて聴くなら、出来ればアルバムを聴くと良いと思いますが(今時Youtubeにもアルバムがフルであがっているか)、繋がっている分聴きやすくなっておりますので、とりあえずはこちらでも良いかと思います。無料ダウンロードもあります。



DJ Friedz / Criminal Minded 30th Anniversary Mix

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勢いがあり元気が出ます。






jjj / HIKARI

先週末、私達の好きそうな和洋アルバムが色々とリリースされまして、時間が限られるオッサンの俺&皆様は、嬉しさを通り越して処理しきれなくなっている人達もたくさんいらっしゃるかと。

私自身も家のしかも子供が居る前で、イヤホンを両耳して音楽を聴くなんて行為が許されているわけありませんので、バレないように片耳で聴きつつ、車移動の際にはアニメにしろという声を無視し、極小の音で薄っすら聴いたのを積み上げなんとかすべて一通り確認。

その後、家族が誰も起きていない日曜早朝に起き出して、最新のUSの人気者、アンダーグランドのトロ、人気バンド発のソロなどの競合を抑え選んだjjjさんの新アルバム「HIKARI」を3周程イヤホンで聴いてみました。

そもそも大胆なサンプリングと今日的なハイファイの組み合わせが面白く、ガッツのあるロックテイストからソウルフルでメローなもの、更には周辺では珍しいサウス以降のハイファイなハイハットを配したものまでと幅広く作れて、尚且つ本人のものだと一聴して分かる同世代のトラックメイカー達の中でも頭一つ出ている印象を持っていましたが、今作ではそれらを更に次のステージに上げた感じといいましょうか。

前作溢れそうな程ブイブイ鳴っていた若々しいキックは良い意味でスッキリし、もともと分離気味だったところが、更にクリアになりハイファイの中にローファイが埋まっているような感触をより一層感じられるようになり、眉毛が丸くなったようになんだか一段階大人になったのかな?と、心境の変化を予想しながら音の質感の変化だけ聴いているだけでも楽しい内容でした。

そんな本人作トラックの合間に、外部のトラックメイカー、ENDRUN、Aru-2、STUTSの曲が良い感じでアクセントとして差し込まれており、バランスを整えております。ラップ、歌の参加ゲストはSTICKY、KID FRESINO、鋼田テフロン、5lack、仙人掌、Emi Meyer、YOUNG JUJU、DJ SCRATCH NICE、そしてFla$hBackS(febb & KIDFRESINO)と、前作の驚くようなトリッキーさは無いもののカッチリしててコレはコレで良いでしょうし、Fla$hBackSの現在の状況報告会みたいなのも好きです。

今作を事前情報を仕入れず聴いたのですが、いきなり1曲目でヤラれてしまいこのアルバムはなんか良さそうだぞ!となりましたので、やはり一曲目はとても重要だなと。(7インチがカットされているのでシングル扱い曲か)
そんな一曲目「BABE」については、スタジオ石撮影による、香港の近代的な建物とノスタルジックなネオン街と男前jjjさんをクリアに映し出した、曲の雰囲気とかなりリンクしたMVも用意されており、この曲を特別なものにする大きな役割を果たしていると思います。ちなみに私は単純に映像が綺麗だからという理由で凄く好きです。




jjj / HIKARI

jjj_hikari.jpg




Track List (2Dcolvicさん参照)
01. BABE feat. 鋼田テフロン (Prod by jjj)
02. ELA (Prod by jjj & ENDRUN)
03. EXP feat. KID FRESINO (Prod by jjj)
04. COWHOUSE feat. YOUNG JUJU (Prod by jjj)
05. HPN feat. 5LACK (Prod by jjj)
06. PLACE TO GO (Prod by jjj)
07. ORANGE feat. STICKY (Prod by STUTS)
08. DJANGO! (Prod by jjj)
09. COLD (Prod by jjj)
10. SOUL (Prod by Aru-2)
11. MIDNIGHT BLU feat. 仙人掌, Emi Meyer (Prod by jjj)
12. 2024 feat. Fla$hBackS (Prod by jjj)
13. DANCE SHOES (Prod by jjj)

All Mixed By Illicit Tsuboi
Mastered By Rick Essig






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