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OGGYWEST / Oggy Season

外見は内面を写す鏡と言いますが、最初にこのジャケットを見た段階でピンときまして。(もちろんなんでテカってんだろうとか思ったが)

午前四時 a.k.a young kyun(@mitaka2mitaka)と88Lexus(@ill_mimie)の二人によるユニット?OGGYWESTなんですが、ジャケの見た目で判断して申し訳ないのですが、仕上げにお金を全くかけていなさそうだなぁとか(失礼)、色々期待出来ない事が多そうなのに、もしそうだったとしてもそれを飛び越えてくる何か(なんとなく自分にフィットしたものが入っているんじゃないかという期待)を感じてしまいまして。その予感は的中し一周目の3曲目くらいで近々ブログにポスト仕様と決めた次第であります。

私もいい年なんで、国産ラップを聴く際には、自分の趣味的なものやライフスタイルを一度横に置いてといて、チャンネルを変えて聴く感覚をとっており、もちろん「川崎区で有名になりたきゃ 人殺すかラッパーになるかだ」(2018年度最優秀パンチライン賞だと思います)というリリックに共感は全くしないものの、そういった(主に若者の)後先見ない突き抜けたヒップホップライフを覗き見して、上手いこと言うなぁ、と楽しむ感覚はあるのですが、こちらは東京の片隅で仕事をしながら音楽を作る、杉並区西荻在住のラッパー&トラックメイカーの決して派手でも無い生活のリアルな断片という感じで、無理なくストンと自分の中に共感として入ってくるものでした。

ただし、平凡かと言われたらそこが違い、トラックの出来(ユルいトラップ的なのが中心)、固有名詞、ボースティング(低め)、暮らしている風景の描写、トレンドの取り入れ方(トラックのセレクト、変な合いの手等)、社会的なメッセージ、盛ってない恋愛事情、替え歌の取り入れ方など、全曲を聴き終わりこの人達の生活とセンス(私としては良いほうだと思う)が垣間見れる内容となっております。

まさに自分と近い暮らしをするゾーンの人達が、持ってるものを使って上手いことやったという印象で、ヒップホップはさほどお金をかけなくても(かけていたらすいません)十分かっこいい事が出来るし、センス一発で共感する人間も現れるので(俺)、本当に面白いもんだなとあらためて思います。


何周か聴いてから、自分達で書いたセルフライナーノーツを読んだのですが
「OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。」
という一文があり、確かに決してビーチや女の子とドライブしている時に聴くものではないし、自分たちの事よく分かっているなと。

とりあえず、BandcampでName Your Price(¥0~)で出ておりますし、アマゾンや各種ストリーミングでも聴けるようですので、私のように大好きになる可能性もあるので皆様一度聴いてみて下さい。




OGGYWEST / Oggy Season

oggywest_oggyseason.jpg


Bandcampはこちらから






どこにも行けない、どこにも行かない。OGGY SEASON セルフライナーノーツ

少し前の、ゆるふわギャングのインタビュー(1stが出たすぐ後くらい。今はまたサウンドも、マインドも変わっていると思慮。)を読んでいて、彼ら(彼女ら)が霞ヶ浦周辺の路地や農道をドライブしながらリリックを書いていたと知った。おそらく夜中に、あのむせ返るような緑と滞った水の匂いに満ちた外気を遮断した車の中でビートを響かせながら、猛スピードで移動しながら。ゆるふわを聴いて感じたスピード感や高く上っていく感覚は、こうして出来たものなのかと納得したような気持ちだった。

2年前のempty LPからオレたちはどこにも行かなかった。lands end 杉並最西端。終着点。旅は終わった(仮)。変わらず徒歩圏内で、いつもの喫茶店でコーヒーを飲んだり、ファミレスに行ったり。たまに酒を飲んだり。そして88 Lexusの部屋で録音した。どこにも行けなかったし、どこにも行かなかった。ただひたすら、失われてしまった時間と記憶に手を伸ばし続ける毎日。ぐーんっ、。今も続いてる推敲なしのビートとライム。オレらのラブリーゴーストライター。素面だぜ。

マインドのビーチとはなにか?首元にパームツリー、胸元のテトラポットのタトゥー。甘ったるい安物の香水。チャーシューの代わりにハムが乗った海の家のラーメン。大切なのはどこでなにをしているのかではなく、なにを見るか、感じるか。たとえそれが自分たち以外には見えないものであっても。

OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。

01. INTRO
夏物語のはじまりとは思えない煮しめたようなフレイヴァ。突如youtubeにアップされ酷評(ラップしろ!)いただきましたOGGY OCEANの続編とも言える、かも。

02. エンプティ海
サニーデイ・サービスのSpotifyでのプロジェクト “the SEA ” に着想を得て、風呂場でMacBookのマイクに吹き込んだヴァースを88 Lexusがリミックス、ヴァースを追加したもの。ガラケーで音楽掲示板からダウンロードして聴いていた音源のような、とにかく平板で低解像度の音像を求めた。

03. I’m Sorry
オーセンティックなサンプリングビートのようできっちり同時代性のあるLexusビート。そしてリリストしての才気も溢れまくり、風景浮かびまくり。オレのヴァースも洒落じゃないぜ。

04. sweet callin’
「恋三部作」のひとつとして、原型は1年くらい前に出来ていたOGGY SEASONの中でも最古参の曲。こんなラップミュージック聴いたことあるけ?

05. 20 years (女友達REMIX)
Illmimie名義でドロップされるやいなや、拳を固く握り締め高く掲げたまま膝から崩れ落ちる老若男女が続出したクラシックチューンにyoung kyunヴァースが追加され最悪のかたちに着地したもの。これはもうジャンクとかではなくただの事故。ちゃんと気持ち良く浸りたい人はIllmimie ver.を聴こう!

06. people
インタルードの枠に収まりきらないこのエモーションにヤラれちまいな!!(僕はヤラれた)

07.LEXUS
当然LEXUSとは車のことだけではない。今後はホクロをLEXUSと呼んでも、、。いやそれは間違い。今、オレたちにとってのLEXUSとは、あなたにとってのLEXUSはなんだろうか。

08. サマースタミナ
クーラーの止まった六畳間でしゃかりきにスピットするふたりの男。脱力を通り越して虚無感しかないフック。これがリアルなサマーチューンだよ、マイメン。

09. YOUNGじゃない
実はこれも割とモロ使い。YOUNGじゃない。けど、YOUNGじゃない以外の何者でもない。絶対ならない老害。ピース。

10. good mood
いやでも耳に目に、入ってくるTokyo2020とかいう葵の御紋。まだこれ以上ひれ伏せってのか?
気持ち悪くなっていく嫌な予感の中で欲しいのは本当に、ただgood mood。





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