KODE / KCDに訊くオールドスクール・ファッション史 & 対談
- 2018-06-12 /
- ヒップホップ
ヒップホップ系の洋服ブランドと言えば、一昔前ならその時のトレンドのサイズ感だったり、リッチに見えるような装飾だったりという、現行モテを意識したコッテリ大味なテイストが好まれた(私は好んだ事ないですが)ものですが、ここ最近はストリートブランド的な要素のあるものが主流になっているような気がします。
そんな中で、特にオタク度、冗談のレベル、ヒップホップレジェンド達との接触・貢献度、リスペクト度がダントツに高く、ユニークさとデザイン性と、独自性で群を抜いていると思うのは、日米(東京&ブロンク)にそれぞれスタッフがいるBBP(2003年発足)でありまして、日本的な冗談やトリビアを絡めたアイテムから、新しい事に昔を盛り込んだもの、若いラップグループのオフィシャルグッズまでといつも楽しくて完成されたプロダクトを発表しております。
そんなBBPのメインデザイナーを務めるKCDさんと、インタビュアーの東京ブロンクスさん、そして黄金期のヒップホップカルチャーに影響を受け発信する次世代、Yo!Bros ProのPanzoさんによる対談がとても大変面白かったです。(全3回)
NYでのヒップホップの勃興からオールドスクール~現在までの情報に詳しく、また東京のヒップホップの黎明期を体験したKCDさんの、その時の時代背景やトレンド、そしてインターネットで均一化される前の地域性を交えた話がとても面白く、音楽という側面以外の所からヒップホップカルチャーを知ることのできる内容となっております。
中にはアメリカに渡った時に経験した事や、国内での少数のヒップホップコミュニティーの中で感じたり経験した(HFさんからMUROさん、そしてHIPHOP最高会議の千葉さんまで)、貴重な当時の話が盛り込まれ、日本におけるヒップホップ話の聴いたことのなかったところを知れます。諸先輩方の中には初老一歩手前の方々も多く、早くして亡くなる方々も出てきておりますので、なるべく早く東京や日本のヒップホップの昔話を、様々な高齢Bの方々に聴いとかなければならない状況だと感じますし、シリーズとして続くと良いなと。
印象に残った文章としまして、
「例えば今エイサップがバレンシアガを普通に着ているのとはやっぱりちょっと違うんじゃないかと。もともとそんなに価値がないものを着方や工夫によって良いとさせてたのがヒップホップファッション。あと、基本的にちょっとダサい、洗練されすぎない部分はエッセンスとして重要だと思う」
というのがあり、現在進行系の本当にお金を持ってしまった人達との、ヒップホップ観の違いみたいなものを語っているところでしょうか。また、地域性で着ている服の様子が違ったりのところも。
私もハイブランドを着るエーサップ・ロッキーを格好良いと素直に思う気持ちと、見せびらかしの文化を超え板に付いているのは理解でき、ヒップホップ自体もそういうものになったという事は認めたい気持ちがある反面、なんだか偽物が好きだったり、洗練され過ぎたものを避け気味だったり(自分に似合わないというのは大きいが)という価値観みたいなのが90年代からやや残っているところがあり、複雑な心情だったりします。
UKのグライムにおけるファッションや、ギャングスタラップの作業着とバンダナみたいな地域性を見ておりますと、やれないことも無いのかなと思いますが、形成されるまでにとても時間がかかったりするでしょうしインターネットで世界の価値観が均一化されているため容易ではないですが、日本のヒップホップを国内外に売り出していく事においても大変重要な要素だとも感じます。たとえばBAPEなんかですとそもそも日本のストリートファッションから出たものですのでそれで良いのかもしれませんが。海外での評価の割に国内のBボーイで着ている人あまり見ないですが、バカ殿&ヤンキーオジサン達はもうS社の方に行ったからそろそろ頃合いですかね。
KODE / KCD × Panzo インタビュー:東京ブロンクス
・ KCDに訊くオールドスクール・ファッション史 NY編
・ KCDに訊くオールドスクール・ファッション史 東京編
・ オールドスクールファッション対談 KCD✕Panzo



そんな中で、特にオタク度、冗談のレベル、ヒップホップレジェンド達との接触・貢献度、リスペクト度がダントツに高く、ユニークさとデザイン性と、独自性で群を抜いていると思うのは、日米(東京&ブロンク)にそれぞれスタッフがいるBBP(2003年発足)でありまして、日本的な冗談やトリビアを絡めたアイテムから、新しい事に昔を盛り込んだもの、若いラップグループのオフィシャルグッズまでといつも楽しくて完成されたプロダクトを発表しております。
そんなBBPのメインデザイナーを務めるKCDさんと、インタビュアーの東京ブロンクスさん、そして黄金期のヒップホップカルチャーに影響を受け発信する次世代、Yo!Bros ProのPanzoさんによる対談がとても大変面白かったです。(全3回)
NYでのヒップホップの勃興からオールドスクール~現在までの情報に詳しく、また東京のヒップホップの黎明期を体験したKCDさんの、その時の時代背景やトレンド、そしてインターネットで均一化される前の地域性を交えた話がとても面白く、音楽という側面以外の所からヒップホップカルチャーを知ることのできる内容となっております。
中にはアメリカに渡った時に経験した事や、国内での少数のヒップホップコミュニティーの中で感じたり経験した(HFさんからMUROさん、そしてHIPHOP最高会議の千葉さんまで)、貴重な当時の話が盛り込まれ、日本におけるヒップホップ話の聴いたことのなかったところを知れます。諸先輩方の中には初老一歩手前の方々も多く、早くして亡くなる方々も出てきておりますので、なるべく早く東京や日本のヒップホップの昔話を、様々な高齢Bの方々に聴いとかなければならない状況だと感じますし、シリーズとして続くと良いなと。
印象に残った文章としまして、
「例えば今エイサップがバレンシアガを普通に着ているのとはやっぱりちょっと違うんじゃないかと。もともとそんなに価値がないものを着方や工夫によって良いとさせてたのがヒップホップファッション。あと、基本的にちょっとダサい、洗練されすぎない部分はエッセンスとして重要だと思う」
というのがあり、現在進行系の本当にお金を持ってしまった人達との、ヒップホップ観の違いみたいなものを語っているところでしょうか。また、地域性で着ている服の様子が違ったりのところも。
私もハイブランドを着るエーサップ・ロッキーを格好良いと素直に思う気持ちと、見せびらかしの文化を超え板に付いているのは理解でき、ヒップホップ自体もそういうものになったという事は認めたい気持ちがある反面、なんだか偽物が好きだったり、洗練され過ぎたものを避け気味だったり(自分に似合わないというのは大きいが)という価値観みたいなのが90年代からやや残っているところがあり、複雑な心情だったりします。
UKのグライムにおけるファッションや、ギャングスタラップの作業着とバンダナみたいな地域性を見ておりますと、やれないことも無いのかなと思いますが、形成されるまでにとても時間がかかったりするでしょうしインターネットで世界の価値観が均一化されているため容易ではないですが、日本のヒップホップを国内外に売り出していく事においても大変重要な要素だとも感じます。たとえばBAPEなんかですとそもそも日本のストリートファッションから出たものですのでそれで良いのかもしれませんが。海外での評価の割に国内のBボーイで着ている人あまり見ないですが、バカ殿&ヤンキーオジサン達はもうS社の方に行ったからそろそろ頃合いですかね。
KODE / KCD × Panzo インタビュー:東京ブロンクス
・ KCDに訊くオールドスクール・ファッション史 NY編
・ KCDに訊くオールドスクール・ファッション史 東京編
・ オールドスクールファッション対談 KCD✕Panzo

- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽