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Lil Peep / Come Over When You're Sober, Pt. 1

最近では無印良品で売ってそうなジャストサイズのミニマルなモノトーンの服装にチェンジして、格好良くなった(似合っている)なんて思うエミネムですが、一時期黒人のようなダボダボハデハデスポーツウェアにドゥーラグみたいな服装の時に、アメリカで白人がメインストリームのヒップホップやるっていうのはこの格好が必要なかな?大変だな...とか思っていましたが、今活躍する黒人ラッパーを見ますと、ロックの方に影響されたスタイルの人たちも数多く居て、なんだか逆転したみたいな世界観ですし随分変わったなぁという印象です。

このLil Peepという白人青年を見ても、今時のラッパー稼業では標準的な顔刺青、毛染め、痩せ型などの装備で、もう黒人も白人も関係ない時代が来ていて、この人に限らず若者の中ではヒップホップがパンクロックの代用品として機能している部分もあるのかな?と思いますし、前より色々なところで思うことが多くなりました。

とはいえ音楽的には、おそらく最近の若いラッパーの作品などに通じるものだろうと思い、過去作聴いていなかったのですがこのデビュー盤をいきなり聴いてみましたところ、驚いたのは自分が90年代の前半頃にどの音楽ジャンルに属したいかも分からず摂取していた頃のロックサウンド(オルタナティブやグランジなどが流行していた頃の質感と言えば良いのか...)を下敷きにしており、ラップというジャンルでは今まで自分は聴いたことがないアプローチだったことであります。

ああ、こういう白人ならではのルーツを作品に投影する方向があったかと感心するとともに、最近は自分が若い頃通った所なんかが、若者によって再びフレッシュなものとして蘇るところを見るのがとても楽しいです。(PVのサングラスもカート・コバーンのを意識しているのでしょうかね緑色だけど)

ということを感じながらも、リバイバルは若い顔した子たちが古いことを取り入れる事がクールであって、例えば自分が90年代の格好をモロすると、ただ90年代から変われなかったオジさんみたくなって要注意だぞと、常々心に言い聞かせて我慢しておりますが。

ちなみに皆はどうか分かりませんが、自分の中ではサウスのヒップホップから始まったあの痙攣したようなハイハットは、No LimitやCa$h Moneyの印象もあり拝金主義の象徴という見方がずっとありましたが(おそらくNYのヒップホップ道的な部分や西海岸のアンダーグランドとの対比でよりそういう野蛮なイメージにしてしまった所もあるか)、現在それが当たり前になった後の世界から入った若者達が、そういうイメージを持たずに使用している所に面白さをいまだに感じますし、そういうところが当たり前だと思えない自分がオッサンなんだなと自覚するところでもあります。

同時期に出た、今プライベートでも色々問題を抱えるXXXTentacionの新アルバムもアコースティックなロックサウンドでしたね。そういうの流行るのかな。



Lil Peep / Come Over When You're Sober, Pt. 1

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