HIP HOP definitive 1974 - 2017 (ele-king books) / 小渕晃 (著)
- 2017-06-07 /
- 映画・マンガ・本
日本のヒップホップ名盤をランキング形式で紹介したミュージックマガジンは、炎上しつつも見事今年一番のトピックとなりましたが、騒いでいる人たちのまとめを読んだら、なんだか自分のツイッターTLで見かける人たちが多くて笑ってしまいました。
そんな、およそ10年以上ぶりに盛り上がりを見せる日本のラップとは対照的に、米国のラップ音楽は世界規模で消費されるポピュラー音楽の中心として機能しており、今現在こちらも最高の盛り上がりを見せているかと。
そんな日米の状況を、時代、政治、地域の視点から語り合った「ラップは何を映しているのか」は、それぞれの国で起こることの大枠を知るのに大変素晴らしい書籍でしたが、こちらの「 HIP HOP definitive 1974 - 2017」は目次を読んだ限り、細かくアメリカのトレンドの移行を知れる内容になっているようで、著者はbmrの編集長だった小渕晃さんです。
こうして目次だけ見ても、シーンが数年で変化していく大変新陳代謝の良い音楽だというのが分かりますが、若者が主軸となる音楽とも言えますし主流の人として残っていくのは大分シビアだよなと。
この中で特に興味深いのは、「格好良い」の再定義が各所で行われる所あたりでしょうか。私はいつだったかの時期に一度脱落しており、それまで大好きだったものが受け付けなくなってしまった時期がありますが、2010年代の雰囲気には90年代の自分が聴き始めた頃のような新鮮さを感じておりますし不思議なものだなと。
ちなみにこのシリーズ、ソウル: 河地依子さん、CLUB JAZZ:小川充さん、アンビエント:三田格さん、テクノ:三田格さん、ハウス:西村公輝さん&三田格さん、ギターポップ:岡村詩野さんと、結構ジャンル別に沢山出ており他のも面白そうですね。
HIP HOP definitive 1974 - 2017 (ele-king books) / 小渕晃 (著)

目次
Chapter 1 1974~ ヒップホップの誕生
Chapter 2 1982~ エレクトロ・ブーム
Chapter 3 1984~ ストリート回帰~第2世代の登場
Chapter 4 1986~ ヒップホップ・ネイションの誕生
Chapter 5 1988~ コンシャス~メッセージ・ラップ
Chapter 6 1988~ ギャングスタ~プレイヤー・ラップの隆盛
Chapter 7 1990~ ニュースクールからハードコアへ
Chapter 8 1992~ Gファンクの猛威
Chapter 9 1992~ サウス~ミッドウェスト・シーンの台頭
Chapter 10 1994~ リリシスト~サグ/マフィオソ・ラップ
Chapter 11 1994~ ポップなスタイルの復活~全米のポップスに
Chapter 12 1996~ コンシャス派~インディ・シーンの盛り上がり
Chapter 13 1999~ ウェッサイ・ファンク2000
Chapter 14 2000~ サウス&ミッドウェストの時代
Chapter 15 2006~ 「クール」の再定義
Chapter 16 2011~ ヒップホップの新時代
内容紹介
すべての音楽ファン待望の、ヒップホップ全時代の主要アルバムが1冊でわかる唯一の本!
1979年のシュガーヒル・ギャング「Rapper's Delight」、あるいはアフリカ・バンバーターの『Death Mix』から──
ヒップホップの誕生、
ブロンクス、クイーンズ、ブルックリン、ロングアイランドから絶えまなく生まれるストリートの音楽、そしてトミー・ボーイ、デフ・ジャム、コールド・チリンの隆盛からヒップホップ・ネイションの出現へ。
コンシャスからギャングスタへと。ハードコアからGファンクへと。
サウス/ミッドウェストが台頭するいっぽうで、ニューヨークのサグ・ラップも燃え上がる。
また、ポップスとしての地位を確立する他方ではインディ・シーンが立ち上がり、ウェッサイのファンクが脚光を浴びたかと思えばネオ・スクールが台頭する。
つねに変化しつづけ、拡大し続けるUSヒップホップのすべての時代にわたっての主要作品が、この1冊でわかる!
すべての音楽ファン待望の『ヒップホップ・ディフィニティヴ』、ついに刊行!
著者について
元『bmr』編集長
そんな、およそ10年以上ぶりに盛り上がりを見せる日本のラップとは対照的に、米国のラップ音楽は世界規模で消費されるポピュラー音楽の中心として機能しており、今現在こちらも最高の盛り上がりを見せているかと。
そんな日米の状況を、時代、政治、地域の視点から語り合った「ラップは何を映しているのか」は、それぞれの国で起こることの大枠を知るのに大変素晴らしい書籍でしたが、こちらの「 HIP HOP definitive 1974 - 2017」は目次を読んだ限り、細かくアメリカのトレンドの移行を知れる内容になっているようで、著者はbmrの編集長だった小渕晃さんです。
こうして目次だけ見ても、シーンが数年で変化していく大変新陳代謝の良い音楽だというのが分かりますが、若者が主軸となる音楽とも言えますし主流の人として残っていくのは大分シビアだよなと。
この中で特に興味深いのは、「格好良い」の再定義が各所で行われる所あたりでしょうか。私はいつだったかの時期に一度脱落しており、それまで大好きだったものが受け付けなくなってしまった時期がありますが、2010年代の雰囲気には90年代の自分が聴き始めた頃のような新鮮さを感じておりますし不思議なものだなと。
ちなみにこのシリーズ、ソウル: 河地依子さん、CLUB JAZZ:小川充さん、アンビエント:三田格さん、テクノ:三田格さん、ハウス:西村公輝さん&三田格さん、ギターポップ:岡村詩野さんと、結構ジャンル別に沢山出ており他のも面白そうですね。
HIP HOP definitive 1974 - 2017 (ele-king books) / 小渕晃 (著)

目次
Chapter 1 1974~ ヒップホップの誕生
Chapter 2 1982~ エレクトロ・ブーム
Chapter 3 1984~ ストリート回帰~第2世代の登場
Chapter 4 1986~ ヒップホップ・ネイションの誕生
Chapter 5 1988~ コンシャス~メッセージ・ラップ
Chapter 6 1988~ ギャングスタ~プレイヤー・ラップの隆盛
Chapter 7 1990~ ニュースクールからハードコアへ
Chapter 8 1992~ Gファンクの猛威
Chapter 9 1992~ サウス~ミッドウェスト・シーンの台頭
Chapter 10 1994~ リリシスト~サグ/マフィオソ・ラップ
Chapter 11 1994~ ポップなスタイルの復活~全米のポップスに
Chapter 12 1996~ コンシャス派~インディ・シーンの盛り上がり
Chapter 13 1999~ ウェッサイ・ファンク2000
Chapter 14 2000~ サウス&ミッドウェストの時代
Chapter 15 2006~ 「クール」の再定義
Chapter 16 2011~ ヒップホップの新時代
内容紹介
すべての音楽ファン待望の、ヒップホップ全時代の主要アルバムが1冊でわかる唯一の本!
1979年のシュガーヒル・ギャング「Rapper's Delight」、あるいはアフリカ・バンバーターの『Death Mix』から──
ヒップホップの誕生、
ブロンクス、クイーンズ、ブルックリン、ロングアイランドから絶えまなく生まれるストリートの音楽、そしてトミー・ボーイ、デフ・ジャム、コールド・チリンの隆盛からヒップホップ・ネイションの出現へ。
コンシャスからギャングスタへと。ハードコアからGファンクへと。
サウス/ミッドウェストが台頭するいっぽうで、ニューヨークのサグ・ラップも燃え上がる。
また、ポップスとしての地位を確立する他方ではインディ・シーンが立ち上がり、ウェッサイのファンクが脚光を浴びたかと思えばネオ・スクールが台頭する。
つねに変化しつづけ、拡大し続けるUSヒップホップのすべての時代にわたっての主要作品が、この1冊でわかる!
すべての音楽ファン待望の『ヒップホップ・ディフィニティヴ』、ついに刊行!
著者について
元『bmr』編集長
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽