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ROCKASEN / Two Sides of

2000年に結成された千葉・栄町出身のヒップホップ・ユニットROCKASENが、本日無料のフルアルバム「Two Sides of」をリリースしました。

私はこのグループの過去作については聴いたことは無かったのですが、新加入したBUSHMINDさんの2015年のアルバム「SWEET TALKING」が好きで、出た当時結構聴いていたというのもあり、そのアルバムに参加していた人達のアルバムということでしたので、最初から少し期待した状態で聴きました。

明らかにブラック・ミュージックやヒップホップ外からのジャンルからも影響を受けているBUSHMINDさんの作風は知っておりましたが、元々のメンバーお二人もテクノ、ハウス、ハードコアという他ジャンルからの影響も受けたそうで(聴いた後に知った)、今作もヒップホップ以外のジャンルの要素(チル、アンビエント、エレクトロニカ、90’sハウスなど)がかなりの配分で入っており、終始TR-808の音を使っているのも印象的であります。

自分はヒップホップをトラック中心に聴くため、この段階でかなり満足しておりますが、ラップに関して自分が良かったことを上げてみますと、重心低めでザラッとしていてタイトな渋いラップと、声高めで恵まれた個性的な声質のラップが、うまく組合せた漫才コンビのようなバランスで(でぶとガリガリとか、キツネ顔とタヌキ顔とかみたいな)、家庭があってヒップホップに長く関わっている割りと自分と近い境遇の人達の言葉なのでスッと入ってきたというところでしょうか。

どうやらこのアルバムがより特別なものと感じてしまった理由としまして、音源のデータを消してしまったところから始まったという経緯があるということです。もう少しどういう状況だったのか知りたくなりました。




ROCKASEN/ Two Sides of

※ Ototoyでもダウンロード出来ます

rockasen_towsidesof1.jpg

rockasen_towsidesof2.jpg




Produced & mixed by BUSHMIND
*Produced by ISSAC & BUSHMIND
Mastered by NAOYA TOKUNOU
Artwork by WACKWACK







-- 『Two Sides of』 Liner Notes by Yu Onoda --

日本語詞では、明るく楽しい汽車の旅について歌われているアメリカ民謡「線路はつづくよどこまでも」。その原曲「I've Been Working on Railroad」は歌詞の内容が大きく異なり、鉄道施設工事に従事する人夫が歌う労働歌となっている。このねじれた構造が図らずして映し出す世界の二面性や表裏一体性。喜びと悲しみ、夢と現実……そうした要素こそが音楽に深みやリアリティをもたらし、聴く者の心を揺らす。では、約7年ぶりのアルバムに『Two Sides of』というタイトルを付けたROCKASENにとっての二面性とは何を指すものなのだろうか。

2000年に結成された千葉・栄町出身のヒップホップ・ユニット、ROCKASEN。ラッパーのTONANとビートも手掛けるISSACは、FUTURE TERRORやRAW LIFEといったパーティでの衝撃的な音楽体験に触発され、ヒップホップシーンから飛び出すと、テクノ、ハウス、ハードコアといった広義のストリートミュージックに開眼。2008年にEP『LONGTIME SHORTCUTS』、2010年の前作アルバム『WELCOME HOME』で脚光を浴びるも、その後、数々の目覚ましい客演曲を残しながら、長らく自身の作品を完成できずにいた。

その間、家庭を持ち、日々働きながら、限られた時間のなかで音楽に大切な何かを見出し、言葉を紡ぎ、グルーヴを生み出そうと試行錯誤を重ねてきた彼らだが、2015年に彼らを長らくサポートし続けてきたビートメイカーのBUSHMINDがグループに正式加入。個性やアプローチの異なるTONANとISSACが、ラッパーとして解き放たれたことで、先鋭的なトラック上でヒップホップとダンスミュージックを自由に行き来し、希望と葛藤、喜びと悲しみをエモーショナルに、そして、圧倒的なスキルによって歌い綴ることで、ヒップホップを用いた新たな音楽表現を鮮やかに切り開いてみせたのが、待望の最新作『Two Sides of』だ。

決して若くはなく、現行の音楽シーンとの太いリンクも失った彼らが、名声や金に脇目も振らずに行った純粋にして音楽的なトライアル。その制作終盤には、誤って音源を全消去してしまうというアクシデントにも見舞われたが、データ復旧を経て、エンジニアの得能直也がマスタリングを手掛けたロストテープの体裁でリリースの運びとなった。ヒップホップシーンにおいて、キャリアを重ねたラッパーのサバイバルに対するファイン・アンサーは見いだせていないが、喪失から再生へと転じたROCKASENが決めた覚悟は、しなやかで揺るぎなく、どこまでも続くビート上でラップの飽くなき可能性の追求が今後も引き続き行われることになるだろう。










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