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J Dilla / Donuts

本日2016年2月7日はJ Dillaの誕生日でもあり、遺作「Donuts」10周年の記念日。

当時、アンダーグランドヒップホップサイドの希望の星としてキャリアの最高潮にあった彼の急逝は、現在五代ロスに苦しむオバサマ達以上に、その後の自分の音楽生活にも相当影響を与えましたし、当たり前ですが若い頃通った衝撃ですのでなかなかこれ以上の刺激的なプロデューサーが自分の中で見いだせず、今現在も誰かの熱狂的なファンにもなれず、ご覧の通りフラフラとさまよっている状況であります。

そんな私の生活を大きく変えたこの作品の特徴は、当時同格のMADLIBとのユニットJAYLIBでのスキル交換の後で、カニエ・ウエストの登場により世の中的にもサンプリングサウンドのトレンドが再興したあたり(メローソウルのサンプリングのトレンド)のフィーリングに、Jディラの強烈なエディットセンスと体調悪そうなのが音に出ている感じ(病床にてピーナツバターウルフからもらった小さな赤いサンプラーで作ったという文章を見た事が)が唯一無二の世界観を出しており、神経の細やかな友人は当時命を削っている様な生々しさがダイレクトに入ってくるので聴けないと言っておりました。

それまでのJディラ作品を漏れ無く聴き、それらの大ファンだった私ですが、このザクザクのラフなビートが続いたと思えば、メローなのがスコーンと差し込まれ持っていかれるミックステープの様な構成で、全体的にハーコーなブツ切りの声ネタをふんだんにまぶしてある、独特な世界観の内容にたちまちヤラれ、聴けば聴くほどハマり込んでいく状況でありました。

今時これ聴いてないと恥ずかしいとか、これ聴いとけば正解とかそういう概念自体が既に古臭いと思いますし、自由に好きなものを聴けば良いですし、誰かに教えてもらわなくてもそれなりに音楽は手に入りますのでアレですが、もし今年何か歴史的な一枚を聴きたいなと思ったならば、色々なドラマが詰まったこちらとここに至るまでの過去作品を、タイミング的にも聴いたら良いんじゃないかなと思う次第です。

昔からの人達は10周年記念盤(ボーナストラック入り)もありますよ。
追記:朝起きて気付いたのですが、この作品の名前は、最後の曲がまた頭に繋がるというところから来ているというのを聞いたことがあり、ボーナストラックがはいるとそのグルグル永遠に回るコンセプトからズレてしまう気もしますね。そのあたりどうなんでしょうか。



J Dilla / Donuts
Donuts - Deluxe Edition

jdilla_donuts1.jpg



J Dilla / Donuts 10th Anniversary (2xlp Gatefold Jacket) [Analog]

jdilla_donuts2.jpg




YoutubeにもStones Throwオフィシャルで上がっておりフルで聴けます。




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