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木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか : 増田 俊也

とてつもなく物騒なタイトルのこの一冊。「ゴング格闘技」誌上で4年間かけて連載され、2011年9月30日に単行本として発売されたもので天才柔道家・木村政彦の生涯と、彼を取り巻く多くの格闘家たちの大河ノンフィクションです。

連載のときから気になっており、単行本としての発売時も本屋で横目で見ていたのですが、上下2段組で700ページもある大冊でその迫力に怖気づいてしまい読めていませんでした。少し時間に余裕ができたのと、ネットでの評判がとにかく良かったので勇気をだして購入。結果、読み出したら、休みの日も含め一週間かからずに読めてしまうくらい面白く、(逆に三分の一過ぎてからは勿体無くてペースを落とした程)人生観が変わるレベルの名著でクラシック入りだと思われます。

この本は、巌流島決戦で当時人気絶頂の力道山との試合で「引き分けにする」ことが事前に決められていたものの、木村が一方的に叩き潰され、KOされた試合が軸となります。この試合の見解は力道山の八百長破り説が有名ですが、柔道家でもある著者が木村は屈辱を晴らすためなぜ復讐しなかったのか、いろんな資料や取材を通じて裏取りを重ね、問題の核心に迫っていくというもの。

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木村の強さの秘密から、周辺のエピソードが次々に語られてゆく。たくさんのエピソードでは、感動的なものから、思わず声を出して笑ってしまうような話まで。女子寮を覗いて屁をこいたり、味噌汁に糞をまぜる悪戯など常人では思いつかないハイセンスな話が満載。他にも師匠の牛島辰熊、力道山ら、伝説の人々のキャラクターが数々の証言や資料から立体的になって見えていきます。講道館と高専柔道、さらにはブラジリアン柔術、プロレスなどの歴史が明かされていくあたりは自分の中の断片的な知識が繋がっていき興奮して何度も読み返してしまいました。

後半はもう涙なしでは読めない感動のシーンが連発の魂を揺さぶる熱過ぎる漢の一冊でした。
詳しくなくとも格闘技、プロレスに興味がある方なら絶対面白いと思いますので是非、購入して読んでみて下さい。








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