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KICKS

アメリカでは既に公開されており、在米の日本人のライターの方がレビューを書いていたりと気になっておりました映画「KICKS」が、国内でも12月1日から公開されるようです。とはいえまだ決定している映画館が少なく、私の地元なんかでは日本3大都市とは言え文化レベルの問題からか、Parcoが絡んでおりますがそこに入る映画館ですらも今の所上映する予定は無しであります。

というような状況なんで、いつ見れるかは分かりませんが、しばらく我慢して待ってみたいと思います。

この映画「KICKS」は、カリフォルニアのベイエリアを舞台としており、主人公の高校生が頑張って手に入れたエアジョーダンⅠを地元の不良にカツアゲされ、それを取り返すという話だそうですが、当然ゲトーでのサバイブみたいなものを描写したシーンの連続でしょうから、現在のアメリカのヒップホップを聴く層の風俗みたいなものを知るための重要な資料だと。劇中にはNas、Wu-Tang、E-40、Jay Z、2Pacなどの曲が使われているとのことで、ここからもターゲットみたいなのがなんとなく見えてきます。

最近見たドラマのATLANTAは、そういう格好良いものみたいな描写というよりは、なんだか間抜けな感じでがしてそもそもアレですが、昔から黒人の路上文化が出てくる映画を見て、こんな殺伐とした世界が...というよりも、そのヒップな文化の様子に驚いたり格好良いなという気持ちが先行してしまうため、真面目に社会問題を考えるというのが二の次みたいな感じになっておりましたが、完全におっさんになった今どう思うのか是非見ておきたいなと。

ちなみに黒人系映画と言えば今週末は、プロバスケットプレイヤーがお爺さんの格好して、ストリートバスケットのコートに現れ驚かすあのペプシのCMの世界観を映画化した「アンクルド・リュー」が公開ですね。これは子供と見に行こうかと。




KICKS

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DEADWAX

ついに家の近所にいきなりステーキが出来たので、なんとなく昨夜も行ってしまったのですが、この店が発行する肉マイレージというカードについて学んだ事としまして、家族で行ったとしてもマイレージは個人個人のカードにしか付けられないということ。何人で食事しようとカードは一人ひとり作らねばならず、家族という単位でポイントを貯めることは不可能とのこと。払ったお金の基準ではなく、個人がどれだけの量を食べたかという奇妙なルールになっているようで、高校生バイトの女の子の説明を10分くらい聞いてようやく理解。

そしてカードを2枚作ってしまった際にまとめるためには?という質問に対して、「肉マイレージ事務局」に連絡して下さいと言われ、この一連のトンマな単語と会話をお客が並ぶ店頭で話しておりますと、並ぶ皆様からのトンマが質問してるなという視線を感じますが、なりふり構わずいつになく真剣になってしまういきなりステーキでありまして、あとでもう少し控えめにすれば良かったなと。

まあ、そんなことはどうでも良いとして、ツイッターで流れてきて知ったんですが、レコードを主に置いた映画が海外で公開されるとの情報がNeol Magazineさんの記事にありました。これまでもレコ屋の店員の映画や、某スパイ映画のオープニングにレコ屋でミッションを受け取るなんてのもありましたが、この映画はレコード自体にフォーカスしており、参照先のサイトに書かれていたのを見ますと、

ヴァイナルレコードがキーとなるというだけではなく、「音の力」をまざまざと思い知らされる本作。マニアが高価で売買する珍重なレコードを時に合法的に、時に違法に手に入れてさばき、自由気ままに暮らしている主人公のエッタは、ある日、「聴いたら死ぬ」というレコードの噂を耳にする。いわくつきの代物であるが、恐怖をおしてでも手に入れて聴いてみたい。もしくは誰にも手なづけられていない猛獣のようなレアものだからこそ、余計にそそられるというのが収集家たちのサガ。エッタもまたその一人となり、レコードを巡る謎とそのありかを探し、危険に飲み込まれていくーー。


という「聴いたら死ぬレコード」というところから、映画「リング」の呪いのビデオみたいなのを想像してしまいましたけど、おそらくはホラー映画なのかなと。レコードの事をビニール、アナログと言っている人は会ったことありますが、ワックスと言う人はさすがに会ったことなかったのですが、映画タイトルですがようやく出会ったような気がします。

そんな全体のストーリーより、私が大変気になる部分として、「時に違法に手に入れてさばき」ってところなんですが、万引き?泥棒?詐欺?などなど一体全体違法に入手するとは何なんだろうかと、そっちの方ばかり気になってしまいます。違法で手に入れたレコード是非見てみたいなと。何だ違法って。

とりあえず今の所国内での公開が決まっておりませが、日本での公開を期待したいところです。




DEADWAX
(Neol Magazineのページへ)



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小林 雅明 / ミックステープ文化論 単行本

ここにも何度か書いているのですが、2000年代のある時期からヒップホップ(特にメインストリーム)について行けなくなって、このまま過去の名作なんかを聴いて余生を過ごしていくのかと思って迎えた2010年代に、主戦場がインターネットになったことを知り、恥ずかしながら再びヒップホップへ帰って参りました。

そこで見た光景はと言いますと数年前とは全く別の世界で、得体の知れない世界中の若者が、家のPCを使って仲間と作った熱量たっぷりの実質アルバムみたいな音源を、ミックステープという名前でフリーでバラ巻いて話題になっていたり、それに負けじとベテラン勢もフリーで出して話題になっていたり、有料販売されなかった作品がグラミーを取ったりという未来でした。

私がボーッとしている間にも、ミックステープと言う単語の意味は変化していっており戸惑いましたが、最近では販売されているのにもかかわらず随分経ってからデビューアルバムというものを出してみたりと、言葉の意味や解釈が曖昧になりすぎて更に戸惑うことがあります。慣れましたが。

そういったブランクを埋めるきっかけとなったのが、再び戻ってきた頃にタイミング良く発売された、音専誌(現Sound Dropsの佐藤さん:@sugakeyがやっていた)から出ておりました小林雅明さんの「ミックステープ文化論」で、変化するミックステープの実態を勉強させていただいたのですが、この度加筆というレベルをはるかに超えた5倍程度情報量を増加した内容になって、シンコーミュージックから発売されました。

年代も1972年~2018年までが範囲となっており、1972年に一体何が起こっていたのか非常に気になりますし、2018年最新の定義についても知っておきたいところであります。知識とユーモアに富んだ自分が一番好きなライターのひとり小林さんの文章で、ヒップホップの裏側にあるイリーガル気味な文化(ヒップホップもそんな感じするが)の歴史を辿れますので読んでみたいと思います。

過去のそういった文化に興味がある若者から、私のように一度脱落したがもう一度返り咲きたい人まで、是非手にとっていただけましたらと。




小林 雅明 / ミックステープ文化論 単行本

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内容紹介
2017年グラミー賞で最優秀ラップ・アルバムを授賞したのは
チャンス・ザ・ラッパーによる“ミックステープ”だった

業界大手をも動かし、さらにあの保守的なグラミー賞が受賞資格まで変えるとは!
そもそも、ストリーミング限定の作品で、テープでさえないのに“ミックステープ”とは?
ある意味“最もヒップホップ的”な文化であるミックステープ、世界初の専門書登場!

裏ヒップホップ史

「二つ目のミックステープを作って、それをネット上に無料で出したあと、自分の計画では、レーベルと契約して、その後で、自分の音楽について考えるつもりでいた。ところが、三大メジャー・レーベルとのミーティングを経てわかったのは、何かに囲い込まれなくても、自力で、自分の作品をベストな形でみんなに提供できるということだった。お金ならツアーや物販で稼ぐし、何かに取り組む場合にも、きっちりと実行していけば、既存のやり方に従う必要はないと、本気で考えている」
──チャンス・ザ・ラッパー(「はじめに」より抜粋)

■目次
はじめに

パート1
 1.ラップ・レコード登場以前
 2.クラブプレイからミックスショウへ
 3.ミックステープの完成〜『52 Beats』
 4.ブレンドでミックスキングに
 5.区切りの年、1991年

パート2
 1.エクスクルーシヴ
 2.ジ・オリジネーター
 3.ミックステープ・アウォーズと95年
 4.録り下ろしフリースタイル
 5.ミックステープの商業化
 6.殺るか殺られるか〜ドキュメンタリーとして
 7.コンピからアルバム型へ、DJからアーティスト主導へ
 8.セルフ・ブランディングのツールとして
 9.ニューヨーク以外の地域での興隆
 10.アンオフィシャル・リミックスとジェイ・Z
 11.ミックステープ発信体制の整備とフリーダウンロード

パート3
 1.ミックステープ・ゲームの強制終了
 2.ゲームの再起動とフリーダウンロード
 3.ヒット・シングルを生み出すミックステープ
 4.ミックステープの当たり年
 5.変化するフリーダウンロードへの認識
 6.ストリーミングで変わるミックステープの位置付け

おわりに

あとがき/出典一覧/索引


著者について
小林雅明(こばやし・まさあき)
群馬県生まれ、早稲田大学第一文学部卒業。主に映画、ヒップホップを中心としたブラック・ミュージック全般の執筆/翻訳を手掛ける。著書に『誰がラッパーを殺したのか?―ドラッグ、マネー&ドリームス』(扶桑社:1997年)、訳書に『ラップ・イヤー・ブック』(シェイ・セラーノ/DUブックス:2017年)、『ロスト・ハイウェイ(扶桑社ミステリー)』(デイヴィッド・リンチ/扶桑社:1997年)、『GODZILLA』(H.B. ギルモア/集英社:1998年)、『ローリン・ヒル物語』(マーク・シャピロ/扶桑社:1999年)『トリック・ベイビー 罠』(アイスバーグ・スリム/スペースシャワーネットワーク:2009年)、監訳書に『チェック・ザ・テクニーク ヒップホップ名盤ライナーノーツ集』(ブライアン・コールマン/小社刊:2009年)、など。

City Soul ディスクガイド 1970s-2010s / 小渕晃 (著, 編集)

古くは海外のUltimate Breaks & Beatsだったり、日本だとfree soul(suburban)やCALM / BOUND FOR EVERYWHERE、Relaxのコンピだったりと、人気コンピレーションやディスクガイドにて見立てがされて音楽が流行したり、新規ユーザーが入りやすいシーンを作ったりというのを度々見かけてきましたが、現在のような定額のストリーミングサービスが当たり前になった時代こそ、何か指標となるものがあると良いなと思いますし、効率よく自分の好きな音楽を見つけたいと思う人も多いでしょうから、それを補助する書籍の存在は昔と同じように重要なんじゃないかと思うのですが。

少し前に発売されたこのCity Soulという本のタイトルを最初に見た時、巷に溢れている2つのキーワードを足すという灯台下暗しな発明に驚き、このザックリしていてなんのことか分かる様な分からない様な、レンジの広さと言いましょうか懐の深そうな感じと言いましょうかに、上手いこと付けたもんだなと感心しました。

その後、旅行準備真っ只中に発売されたためすっかり忘れておりましたが、先日家に遊びに来た書店勤めの親切な友人が持ってきてくれて、中身を見せてもらったらとても良いディスクガイドでしたので。

以前こちらにもポストしましたHIP HOP definitive 1974 - 2017の著者であります小渕晃さんが中心となり、ソウルから始まりディスコ、R&B、ネオソウル、ポップスなどの美味しいところをピックアップした、バラエティ豊か(&旬)な執筆陣による50年分600枚のおすすめディスクを知ることが出来ます。

CD・レコード店にて情報を入手する事も、現在では一部の人達の文化になっており、我々が通ってきた音楽の布教活動は一体誰がしてくれるのだろうか?このままでは格好良い音楽を聴いているつもりが、ただのマニアおじさんになってしまうのではないか?年々音楽友達が居なくなっていくのだが...という複数の心配が常々付きまとっておりますが、感じの良い音楽を聴きたいという人達は昔と変わらず居て、数年に一度会社の若者(女性含む)とそういうやり取りをすることがあったりするので、そのいざというその時にこの本をパッと渡して布教活動がスマート且つ爽やかに出来るよう(パッとですよ、ネチネチしてはいけません)、一家に一冊(貸して戻ってこない事を想定し2冊...)置いといたら良いんじゃないでしょうか。




CitySoul ディスクガイド 1970s-2010s / 小渕晃 (著, 編集)


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<レヴュー執筆陣>
小渕 晃(元bmr編集長)
梶本 聡(ベイビー・レコーズ)
駒木野 稔(diskunion / Kissing Fish Records)
関 美彦(SUNDAY GIRLS)
高木 壮太(CAT BOYS / 井の頭レンジャーズ etc.)
高橋 一(思い出野郎Aチーム)
林 剛(R&Bジャーナリスト)
福田 直木(BLUE PEPPERS)

<インタヴュー>
冨田 恵一(冨田ラボ) ――マエストロに聞く、シティ・ソウルの成り立ちと鑑賞法
クニモンド瀧口(流線形) ――シティ・ポップ人気の立役者が、リスナー遍歴と音楽制作を語る
DJ JIN(RHYMESTER / breakthrough) ――ブギーとクロスオーヴァー。いまの最重要ムーヴメントを解き明かす
G.RINA ――人気再燃する80年代のソウル/ R&Bの魅力とその秘密とは?

<おもな内容>
1、1970~1974
ニュー・ソウルの時代:「洗練」「内省」「深化」
2、1975~1979
ディスコ、クワイエットストームとAOR
3、1980~1983
ダンス・ミュージック~ブギーの最初の黄金時代
4、1984~1987
打ち込みサウンドの発展
5、1988~1994
レアグルーヴ~サンプリング時代のシティ・ソウル
6、1995~2008
ネオ・ソウルと、クロスオーヴァーするポップス
7、2009~2018
ソウル+ポップス:00~10年代音楽のメインストリームへ


内容
50年分の「いま聴くべき600枚」を紹介。ヒップホップ以降の、世界の音楽ファンのスタンダードを1冊に!




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Spotifyのプレイリストも公開されているようです。

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ブラスト公論  - 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない - : 増補文庫版

ジャンプにおけるこち亀の存在のように、ヒップホップ情報誌「Blast」においてほぼ中身を読まなくなった時期にも、これだけは読んでいたというコーナー「ブラスト公論」が、増補文庫版として復刊されるようです。定期的に休止しては復活を繰り返するピークを過ぎたバンドみたいな動きをしておりますが好きなのでまあ良いかと。

ヒップホップライターやヒップホップに関連する職業(服屋、カメラマン)に就く、ちょっとクセ(難)の有るの男たちが、恋愛から文化まで、ファミレスで話しているレベルで語るという代物ですが、当時ダウンタウンイズムを強く継承しておりました私は(今はそうでもないですが)、このチンピラの立ち話程度のヌケ感に大変影響を受けまして、今こうしてブログを書いているのもやはりこの連載があったからだと思います。

さらにその後私は、フィーリングの近さから現在TBSラジオで放送されている、東京ポッド許可局のそれ以前のポッドキャスト時代の放送を聞いていた時も、やはりブラスト公論を引きずっているからというの自覚した覚えがあります。もっと言ってしまえばこれを読んだから会社で全く仲間が出来ず、こういう話が出来る友人といまだファミレスで何時間も話す様な人間になってしまったとも言えます。

もちろん自分だけでなく同世代には、この座談会の影響を受けている公論チルドレンみたいな人たちは多いハズで、ヒップホップ文化という基本的にマッチョイズムが支配する中で、俺がやってても良いんだとということを難しい言葉じゃなくライトに提示してくれたこの連載は非常に重要ですし、後にTBSラジオの「タマフル」となって世の中に流布され、文系ヒップホップリスナー(ケンカが弱いヒップホップリスナー)に勇気を与えてる事を考えますと、大変重要な読み物であることは間違いありません。

10年以上前のトレンドや世相を汲んだ話などがありますが今見ても面白いですし、最近のテンション高く映画評論する芸能人みたいになった宇多丸氏の、精神構造やバックグランドなどが分かりラジオを聴くものまた楽しくなるのではと思いますが。すっかり丸くなったおじさん達も、あの頃を取り戻すべく正月の暇な時に引っ張り出して読んでみたらばと。

しかし90年代半ば、超モテキャラだったマミーDより、ボンクラでオタクな佐々木士郎のほうがマスコット的なキャラクタに-になるなんて思いませんでしたね。この人がいなければ今の文系ヒップホップの在り方も少し変わっていたかもしれないですし。



ブラスト公論  - 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない - : 増補文庫版

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